[コメント] 天と地(1993/米)
中国→フランス→日本→フランス→アメリカ・韓国→カンボジア→中国。ここまで丁寧にベトナムの歴史を教えてくれる映画もない。視点をベトナム人に置き、気持ちを代弁するも、同時に最大限の侮辱もしてしまった。
こともあろうに、敵国語を話すベトナム人。到底あり得ない。
「まあ、ハリウッド映画なのだから」「アメリカ人は字幕が苦手だから」
普段なら許せます。
しかし今回は、テーマがテーマだ。自身が侵略した被害者の側からの視点に立って、自己批判を踏まえてベトナムの家族を描いている。はずだ。
それがこともあろうに・・・
舞台を日本の戦中、日本の家族に置き換えてみれば、その愚劣さは失笑を通り越して、国辱すら感じることだろう。
やってはいけない事を「あたりまえのように」やってしまった。オリバー・ストーンの「熱い」気持ちは充分伝わるが、ハリウッドの常識が唯一無二の常識であると疑わない辺り、彼のベトナムを見るスタンスに大いに疑問を抱かざるを得ない。
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