[コメント] 時代屋の女房(1983/日)
少々まとまりに欠ける部分はあるが、森崎東らしいバイタリティ溢れる映画だ。まずは、これも抜群のタイトルインを持つ作品として記憶されるべきだろう。
ベッドの中の二人。夏目雅子のカメラ目線台詞。猫の鳴きまね。このタイトルインのカットは、猫の見た目のカットなのだが、夏目は猫である、ということでもある。中盤から彼女の一人二役が分かりにくいが、二役に関して、理屈抜き、なんの説明もなし、というのが良い。
例によって、脇役陣がバラエティに富んでいる。主人公・渡瀬恒彦の行きつけの居酒屋は藤木悠と藤田弓子がやっており、藤田は元女子プロレスラーで、藤木は毎夜?プロレス技をかけられている。店の常連にはスナックのマスター?津川雅彦や、クリーニング屋の大坂志郎がいる。二人とも複雑な役だ。また、朝丘雪路が渡瀬の父親の愛人。本作の朝丘、相変わらず艶めかしい。
そして、盛岡のシーンが突出して印象に残る。のぞきからくり。名古屋章の旅館。家の中に馬がいる面白さ。平田満が登場し、森崎らしい、破壊のテンションの高い演技を見せる。
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