[コメント] 暗闇でドッキリ(1964/米)
見事な導入部。だが本編が進むにつれて飽きがくる。ナンセンスな唐突さを狙ったと思しきギャグも全ては想定の範囲内で驚き(→可笑しさ)に欠ける。やはりギャグが時の風雪に耐えて鮮度を保つのは至難。
「転ぶ」「水に落ちる」といったアクションは繰り返されるほどにお約束と化し、唐突さによる可笑しみは急速に減退。カトーの突拍子の無さもしまいには食傷気味。
最後まで常に変わらず可笑しいのは、ピーター・セラーズによる「Clouseau」の発音。フランス風の鼻にかかったような気どりった口ぶりと、てらっとした表情の可笑しさ。
プレタイトルでのヘンリー・マンシーニの曲が、滑稽みなど微塵もないムーディーで流麗な旋律である事も、却って愉快。喜劇的な旋律を奏でる際も、どこかアダルトな重みが加わっているのが素敵。
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