[コメント] ユージュアル・サスペクツ(1995/米)
念のために2度観たが、やはり自分にはつまらなかった。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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デ・パルマの夢オチを許せてこれを許せないのは、ひとえに演出の凡庸さによるところが大きい。
例えばあのラストを生かすには、まずクライマックスまでにあの捜査官の存在感を高めておき、彼による「ソゼ=キートン」という見解確定の段階でひとつの山場を作り、「やはり、そうだったのか」という意外性と満足感をまず観客に与えておかなければならないと思う。そのうえでのあのオチなら、それこそそれまでが全て作り話だったとしても「え?」となり「ああ、やられた」となるわけだが、ブライアン・シンガー監督は、あからさまに最後「(ドンデン返しが)あるぞ、あるぞ」という部分にだけ重点を置いた「全てがオチありきの演出」に終始していたように思う。これでは肝心のドンデン返しがドンデン返しとしてきちんと機能せず、カタルシスも何もあったものではないし、むしろ「何だ、散々引っ張っておいて結局これかよ」という失望感すら抱いてしまう。
同様に世評高いケヴィン・スペイシーの演技も「全てがオチありきの演技」という計算が見え見えで、自分はとても感心できなかった。
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