[コメント] 機動警察パトレイバー2 the Movie(1993/日)
と言いながら『パトレイバー』シリーズは全くの無知。予備知識なしで見ると押井監督と脚本を担当した伊藤和典の個性がぶつかりあっていることがほのかに理解できる。
シリーズの事前情報を徹底分析してかかる伊藤の研究熱心さと情報量は言うまでもなく、その巧みで柔軟な創造力にも舌をまく。見事だ。
この映画はテロリストと国家をぶつけあいながら戦争を強調しているわけだが、10年前に作られたことを考えると、現代の混沌とする一国支配と官僚主義が如実に原体験できるようだ。ある意味で大変危険な映画である。
しかし最後に若干のメロドラマを配置するなど、ドラマとしても十分楽しめる。
技巧と創造が見事にシンクロした素晴らしい映画だったと思う。
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