[コメント] ありふれた教室(2023/独)
原題「Das Lehrerzimmer」は「先生の部屋」つまり職員室のこと。この邦題には首を傾げざるを得ぬ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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なぜなら問題は教室にはなく、職員室=学校のシステムにあるからだ。
この映画、初手から生徒に密告させようとする秘密警察のような男性教師が登場する。校長は学校の方針として「不寛容主義(ゼロトレランス)」を謳う。「ルールを厳密に適用する」みたいな能書きなのだが、実際には学校はどこまでも恣意的に運用されている。教員は皆未熟で、使えない連中だ。お話にならない。盗撮も、思いつきでトーシロがやれるものではない。この映画に登場する教員は全方位的に他者をナメている。
差別されるトルコ系移民など、学校を描きつつ社会の問題を描くという意図はあるのだろう。しかし印象に残るのは、学校というシステムの歪さばかりだ。解体するしかないな。
少年オスカーが橋から川にノートPCを捨てる。映画は川に落ちたPCを映さない。物語を蔑ろにするこのような雑な処理には非常に苛立つ。また、全編スタンダードサイズなのも疑問だった。大した意味があるとは思えぬ。
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