コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 碁盤斬り(2024/日)

過ぎたるは及ばざるが如し、という点は幾つかあるが、良い時代劇を、という熱意と、今後の精進を期待させる一本。
シーチキン

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







画づくりでは、リアルな陰影をだしたいのだろうけど、単に暗いだけ、という気がしないでもない。ロケやセットはそれなりにがんばって雰囲気もあったが、江戸の町並みの遠景のCGはちょっと安っぽい。

役者は総じてくさい感じがする。草なぎ剛は、本人が時代劇をやりたいと言っていたそうで、所作はなかなかだったが、台詞回しにもう少し重みがほしかった。斎藤工の人物像は、もう少し掘り下げても良かったのではと思う。

それらの点はあるが、それでも製作陣全体の懸命さが感じられ、嫌な気はしない。

市井の苦労や悩み、葛藤を自ら味わうことで、正々堂々、清廉潔白なことがそれほど大事だったのかと思い至る顛末は、人情味があって良い。

おそらくラストの草なぎ剛は、探幽を売った金を藩を追われた者たちに届けにいくのだろう。そういうのは、時代劇の良いところだし、大切にしてほしいと思う。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (1 人)ひゅうちゃん

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。