[コメント] カラオケ行こ!(2023/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
脚本・野木亜紀子、監督・山下敦弘の組み合わせは、傑作ドラマ「コタキ兄弟と四苦八苦」コンビですね。芳根ちゃん投入は必然。
この映画、珍しく原作マンガを読んでるんです。正確には、映画を観てから購入したんですがね。マンガと映画は(もちろん小説も)別物なので、原作との比較どうこうは言わないんですが、今回は原作を読んだが故に気付いちゃったことがあるんですよ。
原作マンガは「女性不在」なんです。(全く登場しないわけでもないのですが、全く登場しないに等しい)
対して映画は、3人の女性が重要な役割を担います。芳根ちゃん演じる合唱部顧問の先生、プーこと坂井真紀演じる母親、そして原作には影も形もない「合唱部副部長」の女子
「(副部長は)何してるの?」「子守り」
そうなのです。これは、「子守り」の映画なのです。ショーモナイことに悩む「子供」な男どもの物語なのです。映画はそれを際立たせるために、原作にはない、肝の据わった「大人」の女性たちを登場させているのです。
ついでに言うと、英語部分を和訳したりして「紅」の歌詞を掘り下げるんですよね(これも原作にはない)。「紅」ってだけで爆笑ポイントではあるんですが(なぜ可笑しいかは説明不能なんですが)、歌詞を掘り下げたことで、少年の「紅」がグッとくるんです。「紅」に笑い「紅」に泣く映画。
ただまあ、ショーモナイ小さな話なんだ。
(2024.01.14 ユナイテッド・シネマとしまえんにて鑑賞)
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