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[コメント] 日曜はダメよ(1960/米=ギリシャ)

奥さんへの熱愛ぶりもここまで来ると立派。愛するメルクーリを綺麗に撮れるなら、自分はどんなに情けなくても良いって、ダッシン監督の主張が見えてくるみたい。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 ギリシアと言うのは映画の舞台としては最高のシチュエーションだと思っている。あの荒涼とした、そして峨々たる山並み。抜けるようなコバルトブルーの海。どこを映しても絵にならないところはないと思えるほど。そしてそんな中で底抜けに明るい人々の姿…だけど、やっぱりカラーじゃなくちゃその良さは半減か(笑)

 本作の主人公はイリヤだが、物語の語り部として登場するのはホーマーの方。全ての物事を本によって得た知識で判断し、「〜ねばならない」を金科玉条とする男…(なんだか自分で書いててズキッとくるなあ)

 そんな彼が自分の力でイリヤを変えてみせる!と息巻いたは良いけど、やっぱり机の上でしかものを考えることが出来ない男は…まあ、『マイ・フェア・レディ』(1964)をやろうとして、谷崎潤一郎の「痴人の愛」になってしまった男の話となってしまった…

 まあ、本作の基本コンセプトはメルクーリをどう魅力的に描くか。にこそあるんだから、作りはそれで良いか。ちなみにイリヤ役のメルクーリは監督兼ホーマー役のダッシンの奥さん。う〜む。これが究極の愛というものか(笑)

(評価:★3)

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