いろんな意味で安っぽい。途中まではそうでもなかったのが、ラストが安っぽ過ぎるため全体的に台無し感が増した。

神谷が黒島を殺すシーンは、もしかすると描き方によっては美しく哀しいと思える描写が出来たのかもしれないが、どうも安っぽいため美しい殺人だとは到底思えない。「初めて人を愛したサイコパスが抱える悲哀と、彼女を救うため殺人を選ぶ男」を巧く表現するには、役者だけでなく制作陣も力量不足。

終盤、ボーガンの矢が刺さってる翔太が説教を始め、神谷と一緒に海に落ちるのも泳いで神谷を助けるのもヌル過ぎて白けた。

それでもエンドロールで、テレビドラマと同じ展開が映し出された。「おおこれは！！」と思ったのも束の間、ああ菜奈は起きちゃったか。

ここでテレビドラマと同じく「まさかの菜奈死亡」だったら一気に盛り返し、凄いエンドだと思ったんだがなあ。最後の最後までヌルかったか。