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[コメント] 新東京行進曲(1953/日)

都知事とともにエリート小学校紹介する愚かなノリで、ミゾグチの左翼映画『東京行進曲』とはまるで関係のないユルい群像劇。北原三枝はまだ全くの子供、なぜ大坂志郎と結婚の約束をするのだろう。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







高橋貞二を中心とした恋愛のまだら模様に終始する群像劇はまだら模様過ぎて見処がない。「地上の星座」系ですらないだろう。須賀不二男が「職業に貴賤なし」とか宣っていたが、私は須賀不二男に説教されたくないぜと反感を持ってしまった。冒頭を裏切って東京復興の回想に映画は熱心でもない。ただ、226に興奮して和服着て酒呑む「右翼」ふたりというのが滅多にない光景で面白かった。あと、シャリアピン独奏の回想があったが、なんであれ人気があったのだろう。どうせどこかの新聞のつまらない企画だったんだろう(どうせ毎日新聞主催なんだろう)。

再会に至る夜の車での追っかけシーンなど、カットによって夜の明るさが全然違う。これは手落ちだろう。ある種のトンデモ描写は面白い。ラスト、藤山一郎歌う神宮球場の職場ミスコンってのは何なのだろう。安井都知事は700万都民と宣っている。現在の半分なのだ。新聞社の車はハム無線で本社と連絡取っている。淡路恵子とともに有楽町の都庁が覗ける。泰明小は頑丈で空襲でも無事だったとのこと。

(評価:★3)

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