[コメント] 希望の灯り(2018/独)
主人公のフランツ・ロゴフスキ、若いころのホアキン・フェニックスにちょっと似てますね、上唇の傷までも。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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物語は物静かにすすんでゆく。どか〜んと大きな事件が起きるわけではない。いや、クリスティアンの昔の仲間が登場したあたりで、なにか「不穏な空気」が流れるが、そこはそのままスルーしていった。
クリスティアンの考えていることは、あまり判らない。「見て判ること」は、首や腕や背中にタトゥーがあること。そしてそれは「見せない方がいいこと」。毎日出勤して、青いジャケットを着て、通路をフォークリフトで移動して、深夜にバスで帰る。
「負け組」の旧東ドイツに生きる人々が、そっと寄り添うように働くこのマーケットは、ほんのりと人のぬくもりを感じる。その中でトラックドライバーだったブルーノは、ひとつひとつクリスティアンに、フォークリフトの使い方と、このマーケットでの働き方を教える。そして、一渡り教えたところで、彼はあることを実行する。瓶ケースを束ねていた「ひも」を大事にとっておくようにという。その「ひも」を使ったんでしょうか?
原作小説は2010年に刊行された『夜の灯りと』のなかの『通路にて』。旧東独の「負け組」たちの12の物語のうちの一つらしい。登場人物たちはみな孤独を感じている。そんな者たちがまるで家族のように寄り添うマーケットは、彼らの帰る家の灯りのようだ。
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