大まかなストーリーはタイトルと予告編で想像できた通りなのだが、各エピソードを支える役者陣は芸達者で、テンポよく、退屈はしない。

しかしなんだろう。観ているこちらは醒めてるんだ。それは、雑然としてるけど明るすぎる店内の美術や、ここで感動しろと言わんばかりの押し付けの強すぎる音楽や、取り敢えず喋ってるやつを抜いときゃいいだろって切り返しの多すぎるカメラのせいかもしれない。

でも最大の戦犯はコーヒーだな。このコーヒーから立ち上っているのは湯気であって香りではない。醒めたコーヒーは味も香りも落ちるし、それを飲み干すのは文字通り苦い行為なのだが、最初から不味そうなコーヒーじゃあねぇ。

架純ちゃんには美味そうなコーヒーを点てて欲しかったなあ。