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[コメント] わたしは、ダニエル・ブレイク(2016/英=仏=ベルギー)

苦難の上に、苦難を重ねるダニエルたち。ケン・ローチの映画を見ると、「怒り」と、そういうことと「闘う人たち」の姿で、自然と熱くなる。
プロキオン14

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







もう、どんどん気持ちがマイナスへと沈んで、次から次へと、苦難・不条理が山積みになる。いいことが一つあるかわりに、悪いことが10ぐらいあるんじゃないかと思えるくらい。

「お役所仕事」的なものは万国共通。本当に本当に「怒り」が湧いてくる。そんな中、体を壊しながらも、壁に「I,Daniel Blake」とでっかく書いたシーンは、スカッとさせられた。

親子のほうも問題山積。フードバンクで、支給されたミートソースかなんかを、耐え切れずに、開けてすする母親。子供のためにいかがわしいサービスのお店で働く母親。子供の耐えている。そんな親子に寄り添うダニエルが泣けてくる。うん、泣けてきたんです。

ラストの場面は、予想していたとはいえ、号泣でした。

おそらく同様の苦しみを抱えた孤独な庶民は山ほど。どこの国にもいるだろう。そんな時代が続く限り、ケン・ローチは止まれないのかもしれない。

(評価:★5)

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