結局最後までよくある展開の素直な物語だったが、作品を特徴づける独自のエピソードたちが良かった。

「レストラン」「指」「トイレ」(こんなやり方があったかと！)「雨の中のスロープ」そして、

「背広で自殺」もいい。スウェーデンのみならず欧州の文化として、「大事な時には背広」というのがある(と見受ける)。

それと女性2人のキャラ。もちろんイラン人奥さんとソーニャだ。奥さんは本作を特徴付けるが、ソーニャはそれ以上だ。1つの理想形ではないか―その運命も合わせて。

優しい主題曲もそんな彼女の運命を彷彿させて良かった。

車の余談 　＊映画では、冗談めかして言われるけど、ホントに‘サーブは信頼出来る車’です。 　＊イラン人奥さんが縦列駐車でボルボにぶつけた時、オーベが「大丈夫、ボルボだから」と言う。これはボルボのガタイが頑丈でそれを売りにしていたからです。昔車好きの友人から聞いた事があります。