[コメント] 味園ユニバース(2015/日)
ナンバ系睫毛の怖い二階堂ふみの緩急よろしき采配でどうにか観られる作品になっているが、脚本が弱すぎる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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最後に茂雄はポチ男に戻り、カスミと元通りの関係を続ける、ぐらいの捻りがあるんだろうなあと観ていて、ステージシーンで映画が終わったので吃驚した。臭い付け足しをするぐらいなら「しょうもな」で終える(繰り返されるカスミの口癖は肯定のニュアンスなのだと判明する)のは結構だが、これだけでは余りにも在り来たりではないだろうか。似たような短編が小説にごまんとある。
二階堂が脇役だという本欄の評が多いのは然りで、カスミの肉付けがいかにも足りない。茂雄に歌えと説得するとき、こんなしょうもないステージ、みたいなことをカスミに云わせるのも勇み足。そんな女だったの。そもそも何故にしてカスミはポチ男に恋慕を抱くのか。顔と歌、以外の何があったのか。何もないような話を見せられても辟易する、としか言い様がないし、惚れるほどの歌とも思えない(あの歌唱が好きな人が褒めるのは判る気がするが)。
断片的なユーモアは余計に見え、山下のフィルモグラフィーに加えられるのが残念な出来。
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