[コメント] エクソダス 神と王(2014/米)
マイナーチェンジ
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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冒頭のつかみといい主人公の変遷といい、かなり『グラディエーター』との相似が見受けられる本作。ただ思っていたよりも硬派な印象を受けたのは弟を失ったリドリーの心象と、今も問題が深まっている中東の情勢が相まって反映されていると言えるかもしれない。実姉を救うシーンはグッときたしリドリー作品では珍しいことだ。
シオニズムをただ肯定しているようでもあるが、作中ではモーゼ自身の言葉で悩みや逡巡を表現しているから偏りすぎでもない(とも言える)。無宗教の自分にとって何らカタルシスのない本作では、いつものように「自由」や「信仰」の名の下に暴力が連鎖していく。それは現実でも同じでそういう世界のありようの中心に米国があって、その国がこういう作品を垂れ流しては儲けている、という構図はマッチポンプ的だなといつも思う。
あとマラク(天使)役のアイザック君が良かったね。気になります。そして彼がモーゼにしか見えていないというアイデアも良かった。
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