[コメント] ヘルプ 心がつなぐストーリー(2011/米=インド)
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息子を亡くしてから性格も塞ぎがちになってしまったエイビリーン。 普段から浮かない顔をしているけれど、親友ミニーと冗談を交えながら話している時は本当に楽しそうな顔をする。
最後思いもよらない突然の濡れ衣により、職を失い10分で人生が変ってしまったエイビリーン。 白人女性たちに、これまで自分が抱えていた思いをぶつけ、わが子のように世話をしてきた仕事先の子供と別れ、職を失い、先が見えなくなってしまった彼女の表情からは、後悔とか先の不安とか様々な思いが横切るが、息子の言葉を思い出し、思わず笑みがこぼれた瞬間には、彼女ならきっとこの先うまくやっていけるだろうと確信できた。むしろ観る者にとっては清々しく、前向きになれる終わり方だった。社会からも徐々に差別が薄れていく。ヴィオラ・デイヴィスは素晴らしかった。
そして彼女の周りの女優たちも皆素晴らしい。 ミニー役のオクタヴィア・スペンサーの大きな目は、時にコミカルで、感動的なシーンでは作品を締める。主人公のエマ・ストーンにしかり、頭が弱いシーリア役のジェシカ・チャステイン にしかり、 白人女性の母親役のアリソン・ジャニー とシシー・スペイセクにしかり、それぞれ一人ひとりのキャラが確立されていて、それを女優たちが魅力的に演じているからこそ、この映画が単なる安物の感動映画とは一線を画し、心にグッとくる感動作に仕上がっている。名作だ。
助演女優賞は、オクタヴィア・スペンサー やジェシカ・チャステインが目立ってしまったけれど、個人的にはブライス・ダラス・ハワードにあげたい。
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