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[コメント] にごりえ(1953/日)

映像処理が今見ても斬新だ。「十三夜」の人力車風景はビスコンティの「白夜」にも影響?「大つごもり」のデシーカ風。特に「にごりえ」の動的な俯瞰映像は今でもわくわくさせられる。
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それにしても、一葉の人間描写は見事だが、映像化も全く作品の質を落とさない出来栄えである。子供の時に見たときの印象は「にごりえ」のむごさが今でも胸に焼き付いているが、今この年になって見てみると、人間の哀しさが浮き彫りにでているように思った。

やりきれない話が多い中、映画的には「大つごもり」がほっとする内容であり、3話がうまくバランスが取れており、素晴らしい映像芸術として後世に残っていく映画だと思う。

ただ、音響処理で聞きづらいところもあり、「にごりえ」の淡島はちょっとイメージが違うような気がした。個人的には満点にしづらい所である。

(評価:★4)

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