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[コメント] ギブソンの女神(1909/米)

グリフィス、バイオグラフ多作期のプログラムピクチュアにして乱造なBADコメディ
junojuna

 グリフィスのバイオグラフ1909年時の製作本数は、なんと148本。一年中映画制作に明け暮れていたという馬鹿馬鹿しくも感動的な記録である。本作はその1909年の21作目にあたる適当加減満開なコメディ作品である。特別に語るべきグリフィスの作家性というものは見当たらないいわゆるお仕事であるが、この粗製乱造期に培ったハングリー精神こそが、後の「映画の父」グリフィスを形成したのだということに思いを馳せることに意味があるのかもしれない。現代日本映画を代表する監督たち、黒沢清滝田洋二郎周防正行らのピンク映画時代を思わせるアーリーフィルム。伝説の礎として目に留めておく。

(評価:★2)

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