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[コメント] 嵐が丘(1939/米)

愛しているのに、男と女では求めている幸せが違う。「可愛さ余って憎さ百倍」というが、その怨嗟は決して真の憎悪ではない。誰よりも深い愛なのだ。☆4.5点。
死ぬまでシネマ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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古典を学習している心算で観賞していたが、終盤に掛かりキャサリンの台詞「わたしが死んであなたは何年生きる?」を聞いたら涙が噴き上げのように湧いてきてしまった。憎んで憎んだひとの最期に、その傍らに居てあげたい、というのはぼくの中にもある想いだったから…。

愛しているのに、男と女では求めている幸せが違う。女は「あなたと幸せに暮らしたいだけなのに、何故あなたはそれを遠ざけるの?」と言い、男は「あなたを愛しているのに何故ぼくよりそんなものを求めるのか」と悩む。それでいて男と女は愛し合うのだから… 人間って奴は業が深い。

原作ではこうは終わらないという。遅読のぼくにはブロンテを読む気力が無いので、ではブニュエルを探さなくては…。

(評価:★4)

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