[コメント] PVC-1 余命85分(2007/コロンビア)
見ている途中から「ひょっとして」と思ったが、全編85分をすべて1台のカメラによるワンカットで撮りきるという、常識を覆すような「長回し」にびっくり。確かに後半になるにつれ、絶大な効果を発揮し、生々しい迫力を生み出している。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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これだけの悲劇を1時間半に収めるにはところどころに強引な設定もあるのだが、実話の映画化だけに、何ともやりきれない衝撃がそういうことを吹き飛ばしているようでもある。
それに、他はともかく主役の妻役を演じたメリダ・ウルキーアはものすごい緊迫感があった。兵士から手渡された800mlはあろうかという水を一息で飲み干して、一気に爆弾の恐怖感を体現した。
また、コロンビア警察の爆発物処理チームにはちょっとびっくり。日本やアメリカ、ヨーロッパの映画などに登場する警察とか爆発物処理チームとかを見ている身には、とてつもなく新鮮と言うか、なんと言うか、驚きの連続だった。字幕には「爆発物処理チーム」と出ていたがひょっとしたら正確な訳は違うのかもしれないが、それにしても驚いた。
だが、真っ先に駆けつけた警官は、そういう状態でもけして逃げずに爆弾に立ち向かっていっただけに、見終わってみると、その気高さと勇気、そして人間味あふれる姿は万国の警官の手本と言ってもよいと思う。
そういう意味では、これを並々ならぬ決意で85分で撮りあげた監督の強烈な姿勢は、見るものに確実に何かを伝えていると思う。
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