[コメント] 天国は待ってくれる(1943/米)
コメディ要素の高いネタながら魅力的な逸脱性にかけるSO-SO映画
冒頭、やかましマダムが閻魔大王に即地獄行きを敢行されるシーンには毒が利いていてひじょうに期待が高まったのだが、そのあとは凡庸なユーモアでなんとなく収まってしまったあまりコクのないコメディであった。今から見るともっといろんなことをやりたくなるシチュエーションであるだけに惜しい。ファーストシーンでテーマが分かりやすく提起されており、これから始まる物語の強度こそが本作の生命線であるからだ。地獄の恐ろしさが描かれていればサスペンス空間も生まれていただろう。閻魔大王の前で懺悔する悪事の種類がロマンスよりに偏りとてもハートウォーミングなので天国か地獄かに裁くにあたらず映画的スリルが味わえないのだ。・・・などなど、リメイクしたくなる作品である。 全盛期のウディ・アレンで見たかったところ。
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