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[コメント] アーサーとミニモイの不思議な国(2006/仏)

ベッソン監督曰く、これが最終作。だけど、本当にこう言うのが作りたかったのだろうか?
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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 フランス人監督でありながら、どっちかというとアメリカナイズされた作品を作るベッソン監督の最新作。監督が今回選んだのはなんとCGアニメーションだった。監督作品としてアニメを作るのは初めてのはずだが、アニメパートの物語自身はよくこなれていて、手慣れた印象を受ける。

 ただ、この場合の“手慣れた感じ”と言うのは決して褒め言葉ではない。全般的に物語が軽くなってしまってあまり印象に残らなくなってしまったのも事実。色々枝道があっても話は基本的に一本調子で、意外性もなく、派手な立ち回りもCGだからこのくらいは当たり前。というレベル。実写パートとアニメパートを分けるのは良いけど、どっちも基本的には独立した物語に見えるので、結果として詰め込みすぎた感もあり。

 なんか私の大好きな『ダーク・クリスタル』っぽいキャラ描写やデザインは結構良いのだが、なんせ物語が月並みで終わってしまっては、観るべきところはさほど多くない。実写とアニメの合成など、設定的には面白いところは多いのだが、中心がぶれてるために単に二つの物語をくっつけただけと言う印象。

 ちなみに「これが最後」と何度も言いつつ、ベッソンの監督作品は本作で10本になる。この時10本監督したら監督業を引退すると発言してるのだが、はてさて本当に止めるのかどうか?

(評価:★3)

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