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[コメント] 噂の二人(1961/米)

本作のウィリアム・ワイラーも何か映画を勘違いしているように思う。感じたまま素直に云わせてもらえば、この映画の「過剰さ」は下品だ。勿論私のこの感想は題材に対する倫理観を表明しているものではありません。単純に演出に「品が無い」と感じるのです。
ゑぎ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 それはオードリー・ヘップバーン含めて主要登場人物が悉く演劇的なオーバーアクトを繰り返し強いられている部分や、メアリーという子役(尚且つ映画史上でも特筆すべき憎憎しい悪役)のキャラクターの「作り過ぎ」に多くを拠っているのだが、それに輪をかけてウィリアム・ワイラーお得意のパンフォーカス演出が下品なのだ。パンフォーカスという技法は縦構図の手前から奥まで鮮明に焦点を合せることで様々な映画の感情を創出する。被写体の配置の仕方で人間の目で見た映像とかけ離れた赤裸々な画面にもなる。本作のような題材でこの技法を多用されると赤裸々感が醸成され過ぎ「もう辟易」という気分になってしまう。

#もう一人の印象的な子役であるロザリー役はベロニカ・カートライト。こんな子供の頃から殆ど泣き顔だったのね。

(評価:★2)

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