前々から思っていた。三木監督のネタはいやらしい。いやらしいと言うのは、エッチだとかそういうことではなくて、「これ絶対面白い！」と思って、監督自らがニヤニヤしながら演出している光景が浮かんできたが、今回も相変わらずだ。そして、前作までは私はその三木ネタが大好物であった。しかし、本作の三木ネタには正直全然笑えなかった。

何故か。

1．伊勢谷友介の出演 伊勢谷さん。確かに顔はかっこいい。イケメン。でも、下手過ぎ。こういった作品で一番重要なのは「テンポ」であると思う。テンポ、つもり作品自体に抑揚があれば、私たち観客も作品に乗ることができるし、自然にのめり込んで笑うことが出来る。しかし、伊勢谷さんのテンポのない台詞の読み方といい、つっこみが下手なところや台詞回し、全然ダメ。

2．松尾スズキの出演 松尾さん。伊勢谷さんと同じ理由により、作品に壊滅的打撃を与えている。本当に間が悪い人です。

メインの理由として、上記2点により作品全体に全く面白くないイメージを与えてしまっている。本作ではほぼ総てのシーンにおいて上の二人が出ずっぱりなので、もうダメだという印象を拭いきれなかった。

岩松了×ふせえりのコンビにも多いに期待していたが、ネタが一本調子で笑えず。やっぱりコメディって芸達者じゃないと笑いって取れないんですよね。

とっても残念な一作。