[コメント] ピンチクリフ・グランプリ(1975/ノルウェー)
発明家と動物という組み合わせ以上に、細部への徹底したこだわりと人を食ったようなユーモアこそが『ウォレスとグルミット』に受け継がれているのではないだろうか。速度感&ほのぼの感に溢れたレースシーンと物語の経済を無視して行われるバンド演奏は圧巻。カメラワークも特筆すべきすばらしさだ。
また、世界観のバランスが絶妙で、主人公レオドル爺さんの発明を手伝うアヒルとハリネズミは雄弁に人間と言葉を交わすにもかかわらず、なぜかゴリラは無言(でもロールスロイスを運転するし、ドラムも叩く。チェスも強い)。何でもアリな世界かと思っていると、車を完成させてレースに出場するためにはスポンサーが必要だというリアリティが顔を覗かせる。
そして何と云っても最も魅力的なのはリアルかつ荒唐無稽な機械の数々だ。機械、装置、発明品、これらと映画はすこぶる相性がよい。
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