[コメント] 劇場版 NARUTOナルト 大激突!幻の地底遺跡だってばよ(2005/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
実は私はマンガの方は一通り読んではいるもののの、アニメの方は未見なので、多少ズレがあるかもしれないが、本作で思った事を徒然に書き留めてみたい。
原作の方は世界中で爆発的なヒットし、特にアメリカでは何次目かのニンジャブームを引き起こしたほどの知名度を持つ作品だけに、映画化となると、相当に力が入る。
原作の物語はかなり壮大なもの。原作はナルトに話を絞り、彼の周りの必要なことのみを選んで描写しているのだが、そうなると当然色々と取りこぼしが出てくる。具体的には、この作品の面白さは数々の特色ある忍びの国がある。と言う点に尽きる訳だが、主人公ナルトが出会い、別れた忍者達が大変個性的で、色々技を持っているのに、それらを全て描写は出来ず、枝葉の部分をばっさりと切り落として物語は進行している。
劇場版の強味とは、メインストーリーから外された味方忍者達を強い敵とそれぞれ戦わせて、その個性を引き出すことが出来る。と言う所で、そう言う意味では劇場版が作りやすい作品とも言えようか。何せサブで主人公を張れるキャラがぞろぞろ出ている訳だから。この構造は外伝として作るにはもってこいで、このシリーズだと全てにおいて、ナルト以外の忍者達の活躍に時間を取っている。
ただ、劇場版2作目である本作は、まだナルトが下忍の中でも落ちこぼれ時代の話なので、ナルトを中心にする場合、多少工夫は必要となっている。
本作ではその役割として、忍術そのものよりも、頭の良さと何もかも突き放して見ている冷静なキャラとして、かなりキャラ立ちしているシカマルという忍者を出したことで、頭脳戦を展開させ、更にナルトと同じく"人柱"として強大な力を持ったキャラ我愛羅(住む国が違うため、本編ではなかなか登場できない)を配置することで、ナルトを放っておいてかなりの盛り上がりを見せていく。
ただ、その分、ちょっとナルト本人に対する描写が弱くなってしまったのが難点か。1作目のお姫様のような相棒キャラがいなくなってしまったため、最終決戦のモチベーションがナルト本人の熱い思いしかなくなり、必然性が低くなってしまったから。最後が盛り上がるようで盛り上がらないってところが問題だったか?
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