絶対上手いことやってくれると思うのだが、阿部サダヲ……。

まぁ、それは独り言ととして、この2部作は本当によく作ったなと思った。こんな原作、実写にしようというのがそもそも無理のある行為で、私は正直形すらできないのではないかと思ってはいたが、なかなかどうして誠意を感じるアツイ映画になってるじゃないですか。

“誠意”とか“アツイ”とか、あの原作にはあまりそぐわない言葉だとは思うが、映像化するに当たっては、必要不可欠な要素であったと思う。

ラストもなかなか悪くない。前編のコメントにも書いたのだが、私はミサの出た辺りまでしかちゃんと原作を読んでおらず、後は立ち読みでチラリと見た程度だが、実際Lはライトの企み通り死に、ライトはその後に出てくるキャラクターによって死んだと記憶している。

でも、映画では最終的にLに軍配が上がった。マンガでは“Lに勝利するキラ”が見られ、映画では“キラに勝利するL”が見られるというのは、かなり強烈なアプローチになったなと思った。原作ファンは勿論、特にLファンの（笑）。ラストに見せた人間的な微笑みや台詞なんかも、いかにも……な感じで、次回のスピンオフへの大きな布石になったのではないかと思う。

大衆向けになったのを良しとしない人も多くいると思うが、私はこれぐらいの温度があった方が安心する。まぁ、なかなか楽しませてもらったんで、もう文句は言いません。片瀬那奈の不要な脚線美も、やけに説明が多すぎる展開も、Lの甘味バカ食いに気分が悪くなったのも、全部甘く見ることにします（笑）。

キャストは前回通りですが、藤原竜也は、狂った演技をし始めた途端にイキイキして驚いた。さすがプッツンは十八番のようだ。あの吐息交じりの喋り方だけは何とかして欲しい。それが表すのは、“聡明さ”よりも“ナルシストさ”なんだよな。でも、彼がいたからこそ、Lとミサの演技も何とか支えられてたと思う。

松山ケンイチは、L役に対して言っている事には納得できるのだが、やっぱり上手いとは言い難く、“L節”は普通に棒読みであると思う。ところどころズッコけた。だが、もうこんな事を指摘するのは野暮ってモンなんでやめときます（笑）。アイラインと白塗りも相まって容姿は申し分ないし、本当にかわいい。『NANA』より確実に良い役だと思う。

鹿賀丈史は上手いんだが、やっぱり最後のシーンがある以上、他のキャストの方が良かった気がする。何となく、息子にかける台詞に違和感を感じた。これがかなりネックになる為、ちょっと惜しいと思った。

長々と他愛もなく書きましたが、私にはこの2部作は好印象でした。ちょっと甘く見てるところもありますが、多分、甘く見れちゃう映画は愛すべき映画であるだろうと思うしね。金子サン、本当に頑張りましたな！まぁ、以下に続く言葉は「またゴジラを……」しかないワケですが（笑）。

スピンオフも楽しみにしてます。是非、Lは阿部サダヲでね！（笑）絶対、上手いことやるから！やらせてみなって！！