私は通い詰めるほど熱狂的ではないが、それでも1年で15試合前後、野球場に足を運んでいる（ちなみにセ・リーグの某球団ファン）。決まって熱狂的なファンの多い外野席に座るが、何回も通っているうちに、自然と常連客の顔と行動が目に焼きつく。そういう人達は、おそらく年間数十試合（以上）は観ているんじゃないかと思う。第三者の視線で見ていると、野球と生活リズムが一致しており、仕事よりも野球、恋人よりも野球なんて人はザラ。特に応援団の中には皆勤賞なんて人も結構いる。つまり、日本全国津々浦々。

この映画は、そんな熱狂的なファンを「理解できる人」（一応自分はできていると思うが…）と「理解できない人」（拒絶に近い）とで感想、見方が異なってくるだろうと予想する。面白い見方ができるんじゃないかと思う。

ファレリー兄弟にしては「王道」をひたすら突き進んでいたと思う。シーズンチケットの売買という山場において捻りは皆無。言わずもがな、ハッピーエンドが待ち構えている。ちなみに私は野球にあまり詳しくない人と鑑賞したが、「この女（ヒト）はやさしすぎるよ〜」とのこと。確かに、なるほどのオチ。兄弟らしからぬ出来といえばそれまでになってしまうが、ファンとしてはもう少し「毒」を期待したいところです。