[コメント] グッドナイト&グッドラック(2005/日=仏=英=米)
社会派ムードのみでエンタテイメントに結実しなかったSO-SO作品
モノクロの選択が映画のムードを謳うのに十分役立っているが、テーマの核となる部分の抽出が施しきれていない不完全な結果となっている。ジョージ・クルーニー監督作品ということでこのテーマ、このコンセプト、決してこの路線を続けはしないだろうという信頼のおけないプロダクションワークとエンターテイメント性にかけるストーリーテリングという不足で評価は凡作という域にとどまる。90分に満たない尺もこのモチーフなら掘り下げ方が足らず安易な着地というべきだし、人物描写の弱さはドラマを弱体化させる要因となっている。映画史的に言っても大きな痕跡を残したアメリカ史に暗い影を落とす一幕にクルーニーの本音の部分が見当たらず、どこか優等生的なパフォーマンスと思えなくもない小柄な作品である。
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