[コメント] 力道山(2004/韓国=日)
力道山。名前しか知らない。この映画から彼の人となりが判るかと期待したが、彼の人物像は見えず、実は朝鮮人だったことと「巨人・大鵬・玉子焼き」に彼の名が加わらなかった理由だけが何となく判った。それでもこの点数は中谷美紀の好演による。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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彼、力道山が意図していたことが最後まで理解できなかった。
何を拠り所にしていたのか。何をしたかったのか。
自分のプロレスって何だ?
彼が大切にしていたものは、金なのか、プロレスなのか、プライドなのか、アイデンティティーなのか。
何に怯え、そして、何故すぐに暴れるのか。
彼の周囲に黒い影がつきまとう感ははっきりと伝わるが、それが具体的に示されることもなかった。
アメリカから帰国した彼がなぜ愛妻の待つ家に入ろうとしなかったのか。
さっぱりわからない。
はにかんだ笑顔で綾とフレームに納まった彼。
桜並木の下、綾と自転車で二人乗りしていた彼。
綾が望んだ彼は、最後まで帰ってくることはなかった。
ただただそれが残念でならない。
「関取、綾のこと、愛してくれていますか?」
「・・・」
「関取、オードリー・ヘプバーンは好きですか?」
「あぁ」
「ズルい人・・・」
この遣り取りが一番好きなシーン。
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