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[コメント] シンデレラマン(2005/米)

2時間半があっという間のウェルメイド・エンターテインメントであることに間違いはない。ポール・ジアマッティが素晴らしいが、レニー・ゼルウィガーはちょっとくさい芝居。
ぐるぐる

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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レニー・ゼルウィガーは、変に「主役癖」が付いてでもいるのだろうか? 演技上でも(役柄同様に!)サポート役としてのケジメがない感じがした。それに対して、ポール・ジアマッティは緩急自在の見事な演技で、特にリングサイドでのセコンドとしての存在感は、こんな相棒がいたからこそ闘えた、という説得力がある。

タレ目が実際のJ・J・ブラドックにそっくりのラッセル・クロウは入念なカメラの援護もあって大健闘しているけれど、やはり、『レイジング・ブル』でのロバート・デ・ニーロのオーラは無い。まあ、この「コンテスト」こそ、相手が悪く勝ち目が無いかもしれないが。

サラおばさん役のローズマリー・デウィットは、実際にJ・J・ブラドックの孫で、あのかわいい末っ子の娘ということになる。演じていてどんな気がしたんだろう?

ロン・ハワードの仕事は相変らずソツも面白みも無いけど、結局、トーマス・ニューマンの音楽が作品のトーンと流れを作っていて、観ている間は確かに引き込まれるのだけど、終わってしまえば意外なほど何も残らない。やはり、なんか上手くゴマかされているような気になってしまう所以だ。

DVDの特典映像で、実際のマックス・ビア戦の映像が見られる。試合終了後、ビアはブラドッグを称えるかのようにハグしてキスをしている。「二人殺している」のも「レストランでの悶着」も「ニヤついておどけたしぐさ」も事実に基づいているらしいけど、本当は結構いいヤツだったらしい。あそこまで悪者に描く必要があったのだろうか?

(評価:★3)

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