[コメント] シンデレラマン(2005/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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レニー・ゼルウィガーは、変に「主役癖」が付いてでもいるのだろうか? 演技上でも(役柄同様に!)サポート役としてのケジメがない感じがした。それに対して、ポール・ジアマッティは緩急自在の見事な演技で、特にリングサイドでのセコンドとしての存在感は、こんな相棒がいたからこそ闘えた、という説得力がある。
タレ目が実際のJ・J・ブラドックにそっくりのラッセル・クロウは入念なカメラの援護もあって大健闘しているけれど、やはり、『レイジング・ブル』でのロバート・デ・ニーロのオーラは無い。まあ、この「コンテスト」こそ、相手が悪く勝ち目が無いかもしれないが。
サラおばさん役のローズマリー・デウィットは、実際にJ・J・ブラドックの孫で、あのかわいい末っ子の娘ということになる。演じていてどんな気がしたんだろう?
ロン・ハワードの仕事は相変らずソツも面白みも無いけど、結局、トーマス・ニューマンの音楽が作品のトーンと流れを作っていて、観ている間は確かに引き込まれるのだけど、終わってしまえば意外なほど何も残らない。やはり、なんか上手くゴマかされているような気になってしまう所以だ。
DVDの特典映像で、実際のマックス・ビア戦の映像が見られる。試合終了後、ビアはブラドッグを称えるかのようにハグしてキスをしている。「二人殺している」のも「レストランでの悶着」も「ニヤついておどけたしぐさ」も事実に基づいているらしいけど、本当は結構いいヤツだったらしい。あそこまで悪者に描く必要があったのだろうか?
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