[コメント] バットマン ビギンズ(2005/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
バットマン・シリーズ第5弾。
今回はブルース・ウェインがバットマンとなり活躍を始めるまでの経緯が描かれている。これを第1作と結びつけようとすると、ストーリー的に矛盾が生じるが、単体で観た場合、バットマン誕生からその活躍まで全て観ることが出来、非常にバランスのとれた作品となっている。3作目以降、ロビンの登場ですっかり父親的な役回りとなり、主人公の魅力に乏しくなってしまったバットマンに比べ、この作品でやはりバットマンは孤独なヒーローでないと駄目だなということを再認識させられた。
役者としてはバットマン役のクリスチャン・ベールは過去のバットマンの中では一番スマートで、どこか動きは鈍いが頑丈というイメージがあったバットマンにスピード感を与えた。演出だろうが、バットマンとなって喋る時には声を変えているのも芸が細かい。いつもは悪役が多いゲイリー・オールドマンが正義感の強い警官ゴードン役で、善人の印象があるキリアン・マーフィーに悪役クレインを配するなど、キャスティングも凝っている。
キャラ的には渡辺謙が演じたラーズ・アル・グールは最後に登場させないんだったら、最初からリーアム・ニーソン演じるデュカードだけでよかったと思う。はっきり言って、存在の意味合いが弱い。ケイティ・ホームズ演じるレイチェルが、最後に正義の味方として活躍しなければならないことを理由にブルースをふったのは映画のいい雰囲気をぶち壊した気がする。ふられた時のブルースの寂しげというか惨めな表情が印象的。やはり、貧乏人のレイチェルにはブルースは金持ちの道楽で正義を行っているようにしか見えなかったのか。
バットマンの装備や車に関しては、多彩で、きちんと活用されており、開発過程は強引だが、かなり楽しめた。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (2 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。