[コメント] 若い娘たち(1958/日)
ベタな話だが、私も、過剰な自意識で幾つもの恋愛をフイにし続けているクチなんで、ちょっと身につまされた。それにしてもなんて地味な表題。絶対これで損してる。正当評価の待たれる喜八的ラブコメディの秀作。
私にとっての喜八作品の魅力とは、『独立愚連隊』を引き合いに出すまでも無く、そこ=スクリーンで生き死にする人達の「人間的魅力」に他ならない。私は彼らが好きで、好きだからこそ、彼らの喜びを喜びと感じ、怒りを怒りとして、悲しみを哀しみとして、腹の底から共感できるのである。
ラブコメたる今作も例外ではない。
蓮っ葉なヒロイン雪村いづみ、彼女と対比的に描かれる女学生水野久美。妙に色気のある母親三宅邦子。現代的な美少女笹るみ子。息もピッタリ、夫婦を演じる加東大介&沢村貞子。納得の上原謙。爽やかな山田真二。最期までジャケンに勝てないミッキー・カーチス。教授の沢村いき雄。
その誰もが輝いている。非常な魅力を放っている。
雪村と山田のキスシーンは今日で28になったおっさんたる俺にもドキドキものだった。
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