[コメント] ミリオンダラー・ベイビー(2004/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
20代後半でボクシングと言う生き甲斐を見付け、ひた向きでけなげなマギー(ヒラリー・スワンク) 。ボクシングばかって言うより、「自分を守れ」 をモットーにボクサーが大好きなフランキー(クリント・イーストウッド) 。そんなフランキーから離れないスクラップ(モーガン・フリーマン)。
3人の喜怒哀楽と、優しいギターの旋律に始終泣けたが、何故かエンドクレジットに切り替わってから4,5秒後、不意に涙が溢れ出して止まらなかった。
そして、エンドクレジット終了後は何も考えずすぐさまパンフレットを買う!衝動に駆られた数少ない映画。
この3人には、心が痛くなる程、ボクシングしかなかった。
生きるって…家族って…生き甲斐って…と考えてしまう。
観ていて、切なくて息苦しいんだけど、とっても心熱くなる映画だった。
23年もフランキーの側にいてジムに住み込み、自分の身の回りの物にはお金は掛けず、ジム関連にはお金を使っていた・・スクラップが印象的。
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尊厳死を選択と言う点では、最近観たばかりの 『海を飛ぶ夢』 と一緒だが、当事者の人生の内容・濃さと言うか、人生の満足度が違うのが、対照的。(マギーはまさしく太く短く)
マギーの家庭環境(本当の家族)とこの先を事を考えると、あの選択はなんとなく頷ける。血の繋がった最低な家族だって、ボクシングを失ったって、フランキーがいるじゃない!とか思ったりもするけど。
でも、フランキーの手を貸したと言う選択が、うまく言葉にならないが引っ掛かる。愛しているから願いを叶えたい、マギーは死にたがっているって、胸が締め付けられるけど…。決断まで早かったし。。意識が戻れば舌を噛み切るし、自殺しないように鎮痛剤で意識朦朧な姿を見たら…望むなら・・死なせてあげたい…って分かるけどーーーー
こういう問題はほんっと第三者が良い・悪いと白黒付けれる問題じゃないんだなーと、改めて痛感。そんな事をしたら、それは自分の考えの押し付けだと。。
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フランキーの送った手紙を読みもせず、送り返し続ける娘。その束量を見ると、修復は不可能と思われる。フランキーと娘の間に修復不可能なまでの何があったのか?
血も涙もなく冷酷極まりないマギーの家族。
これがどぅしても引っ掛かったのが -1 です。★5 ととても迷ったのですが…。
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追記:
すっごい悔しい!見逃していたらしい。友人に「あれってやっぱりさぁ…」 と言われ知ったんですが、フランキー鞄に注射器2本入れてたって?そしたらますます複雑になっちゃうよ…。尊厳死とは言え手を下して人を殺めただけじゃなく、自殺!?長年欠かさず教会に通っていたフランキーが!?何て感慨深い話なんだろう。私にとって、こんなに深く余韻が残る映画も珍しい。★4 と 5 と今とても迷っています。
05.06.03@劇場
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