[コメント] ライフ・アクアティック(2004/米)
パトリス・ルコントの初期の作品みたいな、小ぶりで凝縮されたルックが懐かしくも切ない。
永遠のミッドエイジ・クライシスキャラのビル・マーレーや庶民派イケメンキャラのオーウェン・ウィルソンを見てると、子供時代に戻った気分になるのはなぜだろう。 監督の扱うテーマがいつも「家族」や「友情」だからなのか。 基本的すぎて頻繁に取り上げられないこれらのテーマは自身の根底にあるもので、 目を閉じて現実世界からちょっと離れなければサーチできなかったりする。
この映画はそういった忘れかけていた感覚そのものであり、 全体的に流れる脱力感と、実は計算されたストーリー展開は非現実的でありながら、 キャラクターたちの行動はリアルな感情に基づいている。 そこがとても信頼できる。
そう、なぜウェス・アンダーソンの作品が好きなのかというと、信頼できるからだ。 キャラクターに自分を見出して物語を追っても、決して領域を外れないという信頼があるのだ。 多分、そんな監督は他にいないと思う。
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