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[コメント] THE JUON 呪怨(2004/日=米=独)

ビデオ版&劇場版未鑑賞。『アカルイミライ』を劇場で見た時に劇場版の予告を見て震え上がり、この前TVでチラッと見て「種明かしたら怖くねぇなぁ」って思ってる状態で鑑賞。 2005年2月19日劇場鑑賞
ねこすけ

まぁ日本版の予告を見るだけで十分怖くてあれでお腹一杯だったんだけど、やはり日本人監督として快挙を達成した訳で、それを目撃したい、と言う意味で見に行った。

――結果、全く怖くなかった。

いや、確かに演出は物凄く上手くて、この緊張感は尋常じゃない。確かにヒットも頷ける出来栄えで、この完成度ならアメリカンヤンキーも顔真っ青にしてビビるだろう。でも、何か見た事ある映像(=予告編で全て見た気がする)ばかりで、ある程度先が予測できてしまうから、本当に怖いシーンは特には無く、日本人の俺にとっては新鮮な感覚は得られなかった。

オリジナルを見て居ないので何とも言えないけど、良くも悪くもリメイク、と言う感じではないだろうか。

時間軸のずらし方は見事だと思う。本作の特徴として挙げられるのが、「幽霊に遭遇したら速攻で殺される」と言う点だろう。だから登場人物はどんどん消化されていくため、主人公も普通に時間軸を辿れば、大した時間登場して居ない計算になる。

それを時間軸を処理する事によって主人公があたかも1時間半劇場に居るように見せているのだから、それは確かに上手く編集していると思う。っていうか、コレってスタンダードじゃないと映画が理解できない(笑)ハリウッドに対する親切なのかな?

ただ、この作り方をした結果、誰がどこで死ぬか、誰がどこまで生き残るか、と言う事が事前に察知され易い為、その点で緊張感が薄れてしまうのが諸刃の剣か。

やはり特筆すべきは「ホラ→ミステリー」と言う安易な構成にならずに、終始ホラーとして展開し続ける事だろう。安易に謎解きをしていく退屈な時間が無いため、ジェットコースターホラームービーとしては一級の出来と言えよう。ま、最終的に謎に辿り着いて家を焼き払いに行くシーンではちょっと気分が萎えたけどさ。

リング』でもそうだけど、解決法を提示してしまったら怖くなくなってしまうよ。

でも、冒頭の「自殺者の視点」のカットはダサいからいくらなんでもやめてね。

(評価:★3)

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