自分はまるで、白昼夢でも見ているかの如く、錯覚を起こしそうになった。穏やかなピアノの旋律と雰囲気に、退屈ではないのに途中ほんの数分、うつらうつらしながら観ていたせいもあるだろうが。

ナレーションと物語が交差しながらの進行。悪くないとは思うけれど、最初鼻についたのがマイナスポイントかな。映画全部を観て、良かった！と感じた今は、あの演出も良いんじゃない♪とは思うけれど。。

トニーが、深い深い悲しみに沈んだままの終わり方ではなく、トニーの心に新たな光 ”斉藤久子（宮沢りえ） の存在” が射し始めたかと思った矢先のエンド。これがとても良かった。 この後、トニーはあーなりましたよーこーなりましたよーと描き過ぎない、観る者に想像を膨らませ、希望あるエンド。

05.03.14@ﾕｰﾛｽﾍﾟｰｽ