[コメント] 喜劇 急行列車(1967/日)
1作目。あっちこっち流離う気まぐれな喜劇だが、渥美清のお似合いはやっぱり佐久間良子じゃなくて楠トシエだよねという処で一本筋が通っているのが好感。この大物ふたりが寅さんに登場しないのがオモシロイ。大原麗子とは『真実一路』前段の運命の遭遇の趣。
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映画を見終った人むけのレビューです。
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渥美の佐久間への失恋告白放送を聞いたあと、佐久間が列車から電報を打つ。亭主へ別れましょうとの趣旨。片想いの渥美が照れて受取を拒否して「もう少しお考えになっては」と云うのがひどく面白かった(最後はこれを間に受けた佐久間が亭主と寄りを戻す)。佐久間も大原麗子も当時らしいとんでもないアップの髪型している。お父さんといるみたいと佐久間に云われて凹む渥美に共感しきり。
心臓病の鉄道少年はやり過ぎ気味だが、この子を励ます渥美の回想、砂パイプ故障を手動(線路に砂をかけている)で乗り切った機関車の坂登りという説明が芳しかった。さらに車中の出産など無茶な展開だが渥美の妻で中途参入する楠トシエが出鱈目に産婆と判明、この活躍が素晴らしく、やっぱり渥美清には佐久間より楠がお似合いなのだという収束(佐久間は亭主とやり直す)のがたいへん結構と思わされた。
長崎の平和公園で唄歌うネクタイしめた渥美と関敬六のコンビが眩しいほど若々しい。三原葉子はスリの女。小沢昭一は女難。ワイドカラー、冨士フィルムとある。渥美の唄うテーマ曲は伴奏が異常にエコーがかかっておりサイケの67年が記録されている。渥美の部下と結婚の約束する大原麗子とは『真実一路』前段の運命の遭遇の趣。
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