[コメント] バッドサンタ(2003/米=独)
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ブラックネタでキッツイ作品を想像していたら、意外にいけました。悪い事をするサンタじゃなくて、ワルいサンタっていうか。まぁ悪い事はしてるんですけど。悪意がないっていうのかな。悪が基本、自分に向けられているんだよね、この人。自虐的っていうか。そういう意味では、作り手側も全くもって悪意がないんだと思う。だから観ていても不快感はなかったし、意外にも心があったかくなったりしたんだと思います。
悪意じゃなくてワルだっていうその距離感がとても上手く表現されてるなーと思ったのはアドベントカレンダーのシーン。泥酔してぐっちゃぐちゃに開封しちゃったくせに、翌日には"大変な事をしてしまった!"って青ざめるのが彼なりの良心。でもそれを買い直すんじゃなくて補修するってのが彼のワルい部分。彼の不器用なりの良心が上手く表現されていて、とても好きなシーンでした。ゾウのぬいぐるみが欲しいって言ってたのは覚えてるけど何色だったかまでは覚えてないシーンなんかも、彼の不器用さが伝わってきて良いなーと思いました。
でまたビリー・ボブ・ソーントンてばグダグダなサンタが似合いすぎだし。稀に見る大成功のキャスティングですね。そしてぽっちゃり体型の天使みたいな少年がまた最高に可愛い!この少年にも悪意ってものが全くないから空気読めない行動とかも許せるんだよね。それはやっぱ表現の仕方に悪意がないからなんだと思う。時々起こす少年の無知な行動も、卑しい目線ではなく、とても優しい目線で描いているから作品自体がなんとなくいい雰囲気なんだと思います。性善的目線ていうのか・・・こういうの好きだな。
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08.02.21 記
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