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[コメント] 若き日の信長(1959/日)

殆ど平手政秀物語。あるいは平手家物語(平手政秀と息子三人の物語)と云ってもいいぐらいだ。とにかく政秀を演じる小沢栄太郎が上手い上手い。特に信長の幼少期を回想するシーンは泣かせます。
ゑぎ

 小沢の造型はマキノ正博監督作『風雲児信長』(1940)で志村喬が演じた平手政秀をかなり参考にしているように思う。政秀の三男甚三郎を演じている市川染五郎(現在の松本幸四郎)がとても初々しい。しかし若き染五郎は今と全然顔つきが違い 怖いぐらいだ。

 勿論、雷蔵・信長もよくやっており、長いワンカットの一人芝居でも臭いディレクションだが力強く魅せる。また、タイトルバックの雄大な空のカットにはじまって画面造型は全体に完成度が高い。斎藤一郎の風変わりな音楽も面白い。

(評価:★4)

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