[コメント] 風の慕情(1970/日)
石坂浩二の胡散臭さに代表されるように、全てが嘘とペテンに塗り込められたような作劇は、自分を少しも酔わせてくれない。吉永の若さ、美しさがまだ失われていなかったことが唯一の救いだった。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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映画が始まって一番、何の魅力もない男が吉永に求婚するところからガックリさせられる。そして旅先の恋がもっと魅力的なのかと思えば、ジェラシー剥き出しの姿を演じさせられる森次と、詐欺師としか思えない石坂が相手では、吉永が可哀想になってしまう。
特に石坂は姉を探す吉永をバカにするように見え透いた嘘をつき、それがばれても罪悪感すら表面に出さない。本当は知っていた姉が死ぬまで彼女には逢わせようとせず、彼女はあなたの胸に生きている、そしてあなたには愛する人がいる、姉ができなかった幸せな結婚をしろ、と突き放す。これは脚本というより撮っている監督が悪いのだろう。余韻も何もないラストには呆然としてしまった。
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