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[コメント] セント・マーティンの小径(1938/英)

劇場の中で演じるものも、劇場の外で演じるものも、芸は芸だ。しかし、結果として劇場の中で行われているものだけが評価され後々まで残っていく。その分大道芸は潔いものとして捉えられるのかも知れない。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 大道芸人をメインとして綴られる人情喜劇。

 前半はなかなか良かった。チャールズ役のロートンは顔こそややくたびれた中年男っぽいが(失礼ながら)、演技は確かで、大胆にして繊細、細かいところまで気を配ると言う難しい役をしっかりとこなしていたし、リビー役のリビーとの掛け合いもなかなかはまっていた。

 そこで終わるか、それとも違った形でストーリー展開していけば良かったんだけど、残念ながら後半は私の最も嫌いなパターンへとなだれ込んでしまった。かつて面倒を看てもらった男が落ちぶれて、それを支えようとする女性と、プライドからそれを拒否する男…後に『黄昏』(1951)や『スター誕生』(1976)などで散々使われることになるパターンだが、このパターンが私は一番嫌い。パターンさえ変えてくれれば私としても評価したいのだが、ここまで見事に典型的パターンだと、やっぱり駄目だな。

(評価:★3)

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