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[コメント] 真珠の耳飾りの少女(2003/英=ルクセンブルク)

絵画の持つ深みと物語性を超越したスカーレット・ヨハンソンのあの表情。
づん

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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スクリーンがキャンバスに思えるほどの圧倒的な美しい映像の数々。画面が切り替わる度に眼前に広がるその美しい風景とフレームの切り取り方、光の扱い方に驚嘆する。特にグリードがピーターと並木道を歩くシーンは黄金の光が溢れていて、そこにまた美しい影が生まれ、一瞬ここが劇場である事を忘れるほどでした。思わず感嘆してしまうほどに美しい映像とスカーレット・ヨハンソンの数々の表情。あの美しい表情の中に芸術を垣間見た気がします。

フェルメールには非常に申し訳ないのですが、あまりの芸術的シーンの数々に、ラストに大きく映し出された「真珠の耳飾りの女」に違和感を感じるほどでした。哀愁を帯びたスカーレット・ヨハンソンよりも快活な少女に見えてしまったのが本当に残念。フェルメールの事をもっと知ってからこの映画を観ていればもっともっと深みのある映画になったかと思うと、己の学のなさに少し憤りを感じます。

(評価:★4)

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