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[コメント] 殺人の追憶(2003/韓国)

「検死と焼肉」みたいなブラックなユーモアと共に、あくまで日常の空気とリズムの中で「正常」と「異常」を転がし、軽く戯れてみせる前半部から
くたー

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







一つの時代の転換期に合せたかのように、次第に映画は劇的な色を帯びる。そして「何が正しくて何が間違っているのか?」「何が正常で何が異常か?」・・・その全てを混迷と闇の中に葬る。

そして時と共に日常が平静さを取り戻す。殺人(またはその狂気)を過去のものとして追憶する主人公に、さらに分かりにくい形にその狂気は姿を変え、静かな日常の裏側でしたたかに眠っていることを教え、映画は終わる。

とてもしたたかな映画だと思う。だがその一方でこれは、人間や社会をとても真摯に見つめている人が作った映画だとも思う。欲を言えば、スローモーションはもっと効果的なトコロで使って欲しかった気も。

(2005/02/11)

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)おーい粗茶[*]

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