[コメント] 悪魔スヴェンガリ(1931/米)
「悪魔くん」のメフィストの元ネタ(ねずみ男にも似ている)に違いなかろう。これは有名な話なんだろうか。話も「ガロ」っぽく、中性的なマリアン・マーシュの宝塚風の造形が強烈な印象を残す。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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「最後の風呂は?」「下水に落ちたときだ」とはすごい。「焼き菓子の匂いがする」と部屋に入ってきて、退出時には菓子を齧っている、なんていうユーモアは水木しげるのものだ。
ラストは恋に悩む悪魔という主題が迫ってくるものがある。都落ちのカイロはスフィンクス・カフェ(当時の外人部隊ものと同様の地政学がある)、マリアン・マーシュは他の男の腕のなかでバリモアの名前を呼んで絶えたのだった。
ファム・ファタールものと云っていい内容。私にとっては実にどうでもいいことなのだが、しかしなぜかとても寂しい収束だった。美術はディターレも手掛けたアントン・グロットで、夜の表現主義っぽい町並など愉しい。
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