[コメント] クラッシュ(2003/日)
花形レーサーの、瀕死の事故から死を彷徨いながらかろうじて現世界に戻るところの独白からこの映画は始まる。死神と歩くくだりは息を呑むシーンだ。
あの、坂道を登ってゆくのは耐えがたい苦しみが伴うと、と言われても太田は這い蹲るようにして、こちらの世界に逃げ帰って来たのだった。
太田は俳優と言っていいほど、格好いいやつである。全身やけどを負い、再生不能な状態であることから、彼ほどの人間でも、まず、顔が変貌していることに、死を考えるぐらい落ち込んでしまう。 この場面は意外と理解できる。家族が、特に子供が気味悪くならないだろうかと悩んだりしている。
と、こういう風に3年間の闘病生活を過ぎ、レーサーにまた復帰して行く彼を見て、人間の強さ、弱さ、家族愛、周りの愛情がひしひしと私たちに伝わってくる。
奥山、太田よくこの映画作りをやってくれたね。 貴重な映画である。
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