絵作りまで徹底してオールドファッションなメロドラマ。 音楽が始終流れてしつこいのだが、これが良かったりする。

ジュリアン・ムーアさすがにうまいが、世間知らずに描かれているのでバカに思えて感情移入しづらい。

夫が嫉妬に狂って足を引っ張るかと思うと、彼も同性愛に苦悩するというややこしい構図。普通なら傲慢で偏見だらけの夫なはずだが、ちょっと新鮮なキャラ。妻は人種差別には理解があっても同性愛はあかんようだ。メロドラマとしてはこのあたりの二人の立ち位置が中途半端。

デニス・ヘイズバートがまた「ラブ・フィールド」みたいな白人女にやさしい善人でワン・パターン。純愛といえば聞こえはいいが、彼の方は娘の事件以後の経過が省かれ、心情描写もないのでいまいち燃えない。

差別の目線やホモセクシャルなしぐさなど、あまりにいかにもな表現ばかりで笑いそうなほど。テンポがいいというか短いというか。 なんも解決せずに終わって消化不良。