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[コメント] 悶絶!!どんでん返し(1977/日)

エリートサラリーマンの鶴岡修とチンピラヤクザの遠藤征慈という男優二人が主人公の日活ロマン作品。
ゑぎ

 多分にコメディでもあるが、公開当時、女の裸を見に来た観客にどう映ったのだろう。いや、きっと、この鶴岡のファイトを笑って許す度量があったんだろうと推測する。

 女優は、遠藤の女−谷ナオミが主軸で絡み、鶴岡の恋人−宮井えりな、遠藤の美人局で使っている三人、牧れいかあきじゅん結城マミと出てくるが、正直、見終わって、ほとんど彼女たちの濡れ場は思い出せないのだ。それぐらい女装した鶴岡が強烈だったということだ。ゲイバーのシーン。街を闊歩するシーン。エンドロールではチワワ犬と絡む鶴岡。

 まずは、風俗嬢、谷ナオミのアパートの部屋へ、お持ち帰りされた鶴岡の場面。奥からヤクザの遠藤が出てきてからのやりとりが笑わせる。しかし、鶴岡が、美人局の客として遠藤と再会した場面がケッサクだろう。遠藤が、お前のことが忘れられなかった、と云い。次第に感じるてくる鶴岡。

 あと、濡れ場で、ジャンプカットのような繋ぎを何度もやる。最初は、フィルムが劣化して切れているのかと思ったのだが、局部の映りをカットすることを兼ねた意図的なジャンプカットなのだろう。また。冒頭の遠藤が鶴岡を殴ったり蹴ったりする場面でもそうだし、遠藤の子分−粟津號が、美人局要員の3人に暴力をふるう場面もそうだが、かなり本気で当たっているように見える。痛そう。良かれ悪しかれ、そうとう真剣な現場だったのだろうと思った。ただし、粟津も女優たちから、かなりやられている。

 脇筋だが、美人局の3人が、四つんばいで並んで、局部に挿した吹き戻し笛を吹く訓練の場面が変。ミドリ−牧れいかだけが上手くできないが、粟津の特訓で、できるようになり、二人に愛が芽生える、という描写は、不覚にも感動した。

#備忘

・BGMとして使われている民謡童謡や歌謡曲...矢野顕子が唄う「金太郎」「あんたがたどこさ」。宝塚歌劇「ベルサイユのばら」の「愛あればこそ」。これは鶴岡修の歌唱か?高倉健「唐獅子牡丹」、藤圭子「女のブルース」、都はるみ「涙の連絡船」

・ラスト近く、遠藤征慈が乗っている車はシトロエンのHトラックだ。

(評価:★3)

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